子どもの全身麻酔、その後の知能に影響か?

子どものときの手術のために全身麻酔をかけると、その後の認知機能と脳構造に影響している可能性があるようだ。米国シンシナティ小児病院医療センターを中心とした研究グループが、小児科分野の専門誌であるペディアトリクス誌2015年7月号で報告した。

子どものときの手術のために全身麻酔をかけると、その後の認知機能と脳構造に影響している可能性があるようだ。米国シンシナティ小児病院医療センターを中心とした研究グループが、小児科分野の専門誌であるペディアトリクス誌2015年7月号で報告した。

成長後の懸念

未成熟な動物に麻酔薬を使用すると、広範囲に及ぶ細胞死、神経細胞(ニューロン)の欠落、認知能力の障害を引き起こすと知られている。人の幼児においても麻酔の使用は同様の影響が及ぶのではないかという懸念が存在している。これまでの調査では、この懸念を十分対応できておらず、また脳の構造解析もされていなかった。研究グループは、幼児期の麻酔使用の影響を探るために、5歳から18歳までの、4歳になる前に麻酔下で外科手術を受けていた53人に対して、聞き取り、理解力、知能を検査して、これまでに麻酔下で手術を受けていない53人と比較した。脳構造の比較はMRIスキャンと用いて実施した。

学習成績や脳にも影響を及ぼす

結果として、麻酔を受けていた人では受けていない人と比較すると、テストの成績が低かった。知能成績と言語理解能力の低下も見られた。MRIの調査では、過去に動物で認められたような脳で神経細胞が集まる「灰白質」の領域全体に及ぶ大幅な減少は起きていなかった。ただし、脳の後ろ側に当たる「後頭葉皮質」と「小脳」と呼ばれる領域において、灰白質の密度には低下が見られた。今回の結果より、幼児期の外科手術などで行われる全身麻酔は、認知機能だけでなく脳構造にも変動をもたらす可能性が示された。原因となるメカニズムの解明と、どうすれば軽減されるのかについて、さらなる研究が必要と研究グループは指摘している。

文献情報

Backeljauw B et al. Cognition and Brain Structure Following Early Childhood Surgery With Anesthesia. Pediatrics. 2015;136:e1-e12.

Pediatrics. 2015 Jul;136(1):e1-12. doi: 10.1542/peds.2014-3526. Epub 2015 Jun 8. Comparative Study

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